日本は国土の67％、約3分の2は森林という森林国ですが、そのうちの41％は、人口林（木材利用が目的のスギやヒノキなど）というのが現状です。人工林では、カブトムシやクワガタはもちろん、それ以外のいろんな動植物も生きていくことは難しいのです。

それに伴い、昔の夏の楽しみであったカブトムシやクワガタ探しなどの遊びもすっかり少なくなってしまったのではないでしょうか。

虫取りをしなくても生きていけます。しかし小さな頃に虫という小さな生命に触れることは、生命の尊さを感じる一番初めの機会でもあるのです。

また、雑木林の中に足を踏み入れた時のひんやりとした空気、草に当たった時のチクチクとした痛み、土や樹液のなんとも言えない匂い、それらは決して学校の教室で学べるものではありません。

虫取りには観察力や運動神経、集中力などのさまざまな知識や身体能力が必要とされ、こうした体験が、かけがえのない自然観や感性、丈夫な身体を育んでいくものだと思っております。

寿長生の郷　芝田果径　カブトムシ・クワガタ探しツアー案内人　林 旅生（はやし りょう）