蓬
「キレイ」を作る「先人の知恵」の集合体
伊吹もぐさ
お灸の主材料・モグサの原料はヨモギで、解熱剤や止血剤、利尿剤など効能があるとされます。
伊吹山は薬草の産地として有名で、織田信長公は植物の種類が豊富な伊吹山に目をつけ、薬草園を開きました。
現在も「伊吹もぐさ」が商品名、高級もぐさの代名詞として使われ、お灸で有名なせんねん灸も滋賀発祥です。
邪気を祓う蓬
上巳の節句の菱餅や端午の節句の柏餅によく使用される蓬。
古来、蓬は香りを放ち、邪気を払う薬草として用いられてきました。
平安時代の宮中行事「端午の節会」では、端午の節供に欠かせない厄除けグッズ「薬玉」として、当時は菖蒲や蓬の茎や葉で玉を編み、
隙間を花や五色の糸で飾っていたとか。
貴族同士で薬玉を贈りあう習慣もあり、こうした様子は、『源氏物語』や『枕草子』にも登場しています。