第四回 「キレイ」の塩梅

2021/06/21

「キレイ」の塩梅

今年⻄⽇本は梅⾬⼊りが早く、ジメジメするかと思ったら、いきなり暑くなり、梅⾬とは思えない⽇差しの⽇が続いた。

ここ数年、急激な温度差やスコール等、春から夏への移り変わりはなかなか複雑でわかりにくい。


こんな季節の変わり⽬には、体がその変化についていくことができず、なんとなくすっきりせず、不調を感じる、いわゆる不定愁訴がおこりやすい。
個⼈的には、このところ体重、体脂肪率の変動が激しい。毎⽇ほぼ同じ状態で測定をしているが、1⽇で1.5kg程の体重と数%の体脂肪率の増減が続いている。
コロナ禍の⾃粛のおかげ(?)で、⽐較的、規則正しい⽣活が続き、運動、⾷事量にはそれほど⼤きな変化はないはずなのに。

思い当たるのは⼀つ。むくみだ。気候に体が慣れず、体温調整がうまくできず、急に汗をかいたり、⼿先、⾜先だけが冷たくなったりする。さらに在宅勤務による座りっぱなしの時間の増加で、運動の時間は変わらなくても、活動状況に明らかに差が出てきていることもその⼀因だろう。


むくみ(浮腫)とは、⽪下組織に⽔がたまった状態をさす。浮腫による⽪下⽔分の体内貯留は体重の5〜10%にも及ぶ、と聞くと、私の体重の変化も頷ける。
季節の変わり⽬におこりやすいむくみの解消法としては、⼀定の姿勢を⻑く続けることはなるべく避け、途中にこまめに体を動かすこと・・・と、書いている私は、今、既に2時間以上同じ姿勢でパソコンに向かい、このままリモート会議に⼊る。⾜⾸はすでに冷たくパンパンに腫れ、今、厚⼿の靴下をはいた。
⾃室にこもっての作業が増えている⼈は、タイマーで管理する等、半強制的な⼯夫が必要かもしれない。


また、屋外で汗をかく程度の運動をする習慣を今からつけることで、むくみを解消するとともに夏の暑さに順化できる体⼒を養うことができる。むくみに対する⾷事からのアプローチとしては、まず、ナトリウムを取り過ぎないこと。熱中症対策には早めの⽔分とともに塩分の補給も必要になるが、普段の⾷事での塩分過剰には注意したい。
また、⾎⾏を良くする、利尿作⽤を⾼めるための栄養素(クエン酸、カリウム、ビタミンB₁、サポニン等)を多く含む、野菜、果物、⾖、海藻等を積極的に取り⼊れることが推奨されている。夏の味わい、果汁寒天や⽔⽺羹は、むくみ対策としても有効となる。

 


中でも、注⽬したいのは「梅⾬」の字にもある、梅の実。
豊富なカリウムが神経や筋⾁の機能を促し体内の余分な⽔分を排出。さらに⻘梅の実やその加⼯品に多く含まれる、梅の糖とクエン酸が結合してできるムメフラールには、⾎流改善効果があり、季節の変わり⽬の冷えを解消し、むくみの改善につながる。
塩を増やさず、酸味を活かす。


季節の変わり⽬の「キレイ」を整えるには、この「塩梅」が⼤切になりそうだ。
 

夏菓子〈郷の氷室(梅)、水羊羹、抹茶水羊羹〉

梅(寿長生の郷/城州白梅)

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